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とことん拘る理由
今回、ワームスが拘る家の屋根について書きたいと思います。
ワームスの屋根には傾斜の梁(登り梁)が架かり
土台から屋根まで構造が一体となる造りです
一般的な母屋掛け垂木打ちの屋根と比べ、かなり頑固で丈夫な屋根構造となっています。
材背の大きな木材からの屋根構造なので、鉛直荷重を受ける束材が少ない為
小屋裏スペースも有効に使える事を配慮したプランが実現できるのが魅力です。
登り梁の上に化粧野地板を張っていきます。
本実加工された杉板ァ30㎜の無垢板材を使用しています。
この板が室内側から化粧表しの仕上りとなる為
出来る限り作業中の雨等で濡らしたくない思いがあり
住い手さんにご無理を言い上棟日を決めさせて貰っています。
今回も直前で1日後にずらす決断をし
雨合わずで張り終える事ができホッとしています。
室内から見るとこんな感じで仕上がります。
どうでしょうか?いいでしょ(笑)
杉の梁に杉野地板が本当に綺麗なんです!
ワームスの家はこれで天井仕上としています。
杉板を張り終え、屋根断熱材の施工です。
屋根はネオマフォームァ90㎜を外張りしていきます。
天井裏での断熱材施工は、天井下地材や電気配線、ダクト配管等が断熱材の障害物となり
丁寧な仕事を心掛けても断熱欠損を無くす事は難しいと思います。
施工精度を高め確実に施工する事で後々の断熱欠損が無くす事ができます。
断熱材の性能も大事ですが、その性能をしっかり発揮できる施工があってこそが1番大事と考えます。
断熱材を敷き終えたら、遮熱透湿防水シートを敷き
その上に通気桟を打ち付けます。
軒先取り付けた通気部材(黒色のラインがそうです)から入る空気が
この桟の間を通り棟換気へとつながり、空気が自然対流する通り道となります。
自然対流に通気はワームスがとても大事にしてることの一つです。
富山で育った木で家を建て、自然の力を上手く活かし湿気や熱を排出する!
地域の気候風土を考えた自然素材の木の家は
長く安心して過ごせるとても気持ち良い家になります。
通気桟の上、杉板の野地板ァ12㎜を打っていきます。
杉板は、湿気を取り入れたり出したりする調湿性+透湿性を持っています
合板は薄い板を接着剤で張り合わせているので、調湿性、透湿性はほとんどありません。
高温多湿な過酷な屋根下地として何故合板を使うのか?
10年~20年持てば良いと考えているのか、、、、
性能数値ばかりで比較されがちな家づくりの今ですが
湿気で木材が朽ちてくる家がその数値を長く持続する事が出来るでしょうか?
数値ばかりを追い求め本末転倒な事にならない様
本質的な部分にも意識を向けた家づくりが大事です。
杉野地板の上最終防水シートを張り、この上ガルバリウム立平葺きとなります。
棟の空いてる部分からはしっかり空気が排出できる出口を取り
棟笠木を取り付けていきます。
雨の侵入をブロックし空気をしっかり排出
実は簡単そうで難しいポイント!
屋根は日射し、雨、雪、風からの影響を1番に受け家を守る重要な部分です。
読んで頂いた皆さんに、とことん拘る理由がお伝えできてれば幸いです。