守っていきたい大事な伝統
2023.06.17
『木かげの家』
柱材の刻み加工です
杉材4寸角の自然乾燥材で用意してもらいました。
柱に割れがあるのが分かりますか?
この割れは人が意図して入れた割れで芯割と言います
強度が落ちるのではと心配されますが、強度的には問題ありません!
木の癖を確認しながら、1軍、2軍選別し壁に立て掛けていきます。
立て掛ける事で他の柱材との比較もしやすくなり、
何処にどの材をどの向きで使うか決める番つけをこの段階で行います。
一見面倒な作業に思うかもしれませんが、確実に材を適材適所に使う事ができるので
ワームスでは必ず、こうやって柱選木を行います。
前田くん、柱の墨付けに初挑戦です!
ワームスの木組み構造は、他と比較し柱に横架材が入る仕口が多いのと
梁高さも複雑な為、柱墨付けの情報量が多く正直大変だと思っています。
早く覚える方法は
まずは構造をイメージ出来るようになる事、
パターン(墨付けの決め事)を覚え、しっかり頭に叩き込む
繰り返しこなす事での作業慣れ
そして努力。
前田くんは理解力が高いので、早く覚えてくれると期待してます!!!
出来るようになってくると、ああしたい、こうしたいと欲がでてきて楽しみも増してくるのが
大工にとっての魅力でもあります。
通し柱の刻み
横架材が入る穴(仕口)が多いのが分かりますか?
仕口が多いという事は、そのぶん、柱と横架材をしっかりと組む事になり
丈夫で強い構造に繋がります。
もちろん仕事の精度があってこそですが!!!
刻み加工ならではの長ホゾ
根ホゾは土台4寸角材のホゾ穴を貫通させ、ホゾ長さ4寸です
プレカットですと2寸も無かったような、、、
芯割柱に番付けの入った長ホゾは
生きた素材感と手仕事のぬくもりを感じます。
守っていきたい大事な伝統です。